2006/09/03
博多湾車両転落事故、容疑者両親の謝罪文に思う
昨日の新聞の「博多湾転落事故から1週間」という記事を読んで思い出したので。
事故から数日後の8月29日に、今林容疑者の両親の謝罪文というのが出ています。
[車転落3児死亡 「どう謝り、償えば」 今林容疑者 両親がお詫びの言葉] / 社会 / 西日本新聞(リンク切れの場合、イザ!での記事とか。)
謝罪の内容はともかく、第一印象としては、とっくに成人した22歳の息子の犯罪に親が謝罪文を出すことへの違和感。本当に息子に責任を取らせたいなら、親はつらくても引っ込んでいるのが親の責任というものだろうと。
しかし、今となって思うのは、そうは言っても親にも謝罪を要求する空気が日本の社会にはあるのではないかということ。沈黙していたら沈黙していたで、ものすごい非難の圧力がありそうな気もします。世間から叩かれている事件の容疑者の親が自殺に追い込まれた、というのはありますね。
事件そのものについては、飲酒運転は厳しく取り締まらなければいけないという当然の感想の一方で、飲みに行くのにも車が必要で、居酒屋は駐車場完備という地方の現状も思い浮かびます。ただ、今回の事件で弁解のしようもないのは、容疑者が焼き鳥屋で飲んだ後、タクシーで自宅付近にいったん戻って、車に乗ってスナックに出掛け、再び酒を飲んでいたことでしょう。(イザ!:はしご酒だった…福岡・3幼児転落死亡事故 容疑者、2店で飲酒後ドライブに)
今林容疑者が焼き鳥屋を出た後、タクシーで自宅付近まで帰っていたことも判明。ドライブに出かけるためにいったん車を取りに戻り、再びスナックで酒を飲んでいた可能性が高く、県警は極めて悪質なケースとみて、危険運転致死傷罪も視野に、詳しい足取りを調べている。
ここから話題がそれるのですが、イザ!のこの事件関連のニュースになかなか強烈なトラックバックをつけている人がいます。釣りかなと思いつつ、釣られてみます。
何故、飲酒運転の事故を起こした者が責められるのか、良く判りません。日本は飲酒国家です。お酒が飲めない者は非人扱いです。飲める者は無条件に偉く、何をやっても許されるのです。駐車場がある居酒屋なんてのは地方には掃いて捨てるほどあるのです。飲酒運転の禁止は建前で、本当は認められているのです。
運転者は元より、その両親も謝る必要はありません。
これを書いた人の本音のところとしては、それに続くこの事件で正義感を振りかざして騒いでる人達だって、「ちょっとくらいなら飲んでも構わない」と思ってる人が大半のはずです
という部分なのだろうけど、すごい書きっぷりですね。この人は他の記事もこんな調子です。
イザ!のブログガイドラインに「禁止行為・禁止事項」として挙げられている以下には該当しそうです。
- 犯罪的行為を助長し又はその実行を暗示する場合。
これが問題として取り上げられれば、該当記事は削除されてしまうのかもしれませんが、私としてはそういう臭いものにフタをするような対応ではなく、ガイドライン違反なら違反で単に記事を削除してなかったことにするのではなく、凍結してイザ!の指針を示すとか、多少なりとも建設的な方へ持って行ってほしいですね。
そういえば、記事を削除して臭いものにフタをするという対応では、少し前にこんなのがありましたね。
週刊東洋経済TKプラス | 連載コラム - アップルコンピュータに物申す
記事は消されてしまっているんですが、Google で「アップルコンピュータに物申す」で検索とかしてみて下さい。2ちゃんねるでも話題になってました。記事が削除された直後はまだ結構あちこちで内容が見れたのですが、その後東洋経済がもみ消しにかかったのか、Google キャッシュなども消されています。
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