実はMacBook AirとiTunes Movie Rentalは、共通の重大な方向性を指し示している。
それが「ディスクレス」だ。
しかし今回のExpoで、アップルは積極的に「光学式ドライブ不要」の路線を打ち出したのだ。
最初の iMac が出たとき、斬新なデザインとは別に驚くべきことがありました。iMac はそれまでのレガシーなインターフェイスをばっさり切り捨てていたのです。
3.5インチ FDD を搭載せず、SCSI どころか、それまでの Apple 製品に使われていて、キーボードやマウスを始め様々な周辺機器に使われていた ADB ポートすら廃してしまったのです。
当時はフロッピーはまだまだ現役でしたし、ADB に代わって採用された USB は大して普及していませんでした。iMac が出たことにより、USB 機器市場が活発になり、USB が普及していったと言えるくらいですから。
次世代光ディスク規格について、Apple は HD DVD ではなく、Blu-ray 陣営とみなされていますが、Blu-ray Disc Association に参画したこと以外に、Blu-ray について何か発言したり、積極的にサポートをする様子を見せたことは、これまでなかったように思います。
日本では、完全に地デジ移行となる 2011年のアナログ放送停波の頃には、いや、それよりもっと早くに放送はとっくにネットワークに取って代わられているのではないか、ということが言われてたりしますが、Apple はより強い形でそう考えているように思われます。
江島健太郎さんも Apple TV 方面から考察して、以下のように述べています。
さて、今回のような考えを推し進めていくと、ひとつ大きな疑問が浮かびます。
世間ではBlu-RayだのHD DVDだのが騒がれていますが、もはやコンテンツの配布手段としての物理メディアそのものが終焉を迎えつつあって、実はリビングルームでもネットとHDDが勝者になるんじゃないの?ということです。
これまでも、こうした動向を頭の中で考えていたり、意見として述べる人は少なくなかったと思いますが、Apple がやはり Apple たる所以は、実際にそれを形として呈示するところなのだと思います。
今回の MacBook Air が iMac が出た時のように、今後のコンピュータの世界を先取りするだけでなく、押し進めていく力まで持った製品なのかまだわかりませんが、今後の動向が楽しみです。(私はそう思っています。その方が楽しそうだから。:-))
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